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情報の透明性【動物行政に求めること】

  • straydogsliferescu
  • 2024年1月1日
  • 読了時間: 2分

更新日:7月31日

行政が保有する情報は国民の大切な知的資源であり、個人情報保護に抵触しない範囲での透明性ある情報公開が徹底されるべきです。


特に動物行政では、意思表示ができない動物たちが判断の対象となるため、行政の決定がどのような根拠に基づいているのかを明確にすることが重要です。


しかし現実には、意思決定の理由や背景が不明瞭なまま進められるケースも少なくありません。情報が不透明なままでは、誤った判断や不適切な対応が見過ごされる可能性もあります。


こうした状況では、情報開示請求を通じて行政文書を確認することが、判断の正当性を検証する手段となります。行政の決定が正当なものであるかどうかを確認し、適切な運営がなされているかを国民が監視することで、公正性と説明責任が保たれ、動物福祉の向上にもつながると考えます。


行政の透明性は、単なる制度の話ではなく、声なき存在である動物たちの命と福祉を守るための仕組みでもあるのです。


栃木県においても、「栃木しっぽの会」の施設状況や指導内容に関する情報開示請求を複数回行いましたが、現地写真や犬の頭数、個体情報といった重要な部分が不開示とされました。


不開示の理由はすべて個人情報保護法に関連するものでした。


  • 現地写真については、「間取りが含まれるため」とされました。しかし、求めたのは犬に関する情報であり、施設の間取りそのものではありません。背景に間取りが含まれる部分を黒塗りにすることで、適切な情報開示が可能だったはずです。


  • 住居する個人が特定される可能性については、「栃木しっぽの会」が過去に三度クラウドファンディングを実施し、施設の住所や内部の画像、代表者の顔写真を自ら公開している点から、不開示の根拠としては不十分でした。


  • 犬の盗難の可能性も理由とされましたが、これは想像の域を出ない不合理な説明といえます。



この点について、審査請求を行い、反論文を提出するなど粘り強く開示を求めた結果、およそ10か月の後、審査会が「開示すべき」との裁決を下しました。


また、栃木しっぽの会に引き渡された収容動物の個体情報について、写真や過去の記録がシステム変更に伴い削除され残っていないなど、しっかりと必要な情報の記録が行われているのかについても、疑問が残ります。


こうした不透明な情報管理のままでは、動物行政の未来に不安を抱かざるを得ません。

民間人が知る権利のある情報が適切に開示され、公平な行政のあり方が確立されることを願います。


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